8.April.2011


仕事場の社長と秘書に、顔を出しに行った。
当初のにこやか歓迎ムードも、妊娠証明書を見せたところで一変。
早産の危険性が…やら大きなお腹の従業員を客が見たら…とか流れた後まとめ


「産むかおろすかもう一度考えて、でも妊婦は客対応に出せない(雇う意味がない)から
 それは念頭に置いておいてね」


つまり子供か仕事か選べというわけです。
働きたいなら子供をおろしてくださいと暗に言っているわけです。
この仕事が子供をおろすほどの価値があるか否か。
否。
でも働かないと子供養えない。
でも子供産むと働かせてもらえない。



呆然としつつ帰宅。しんじゃったほうがいいかとふと思う。


*

お昼頃、弁護士H氏の待合室に、泣きたいのを一生懸命こらえつつ座る私。
一人がまん大会をしていると、H氏の助手S氏があらわれ、私が元気か調子はどうかと尋ねてきた。
反射的に げんき・・・と言いかけたところで堤防決壊。
午前中に起こったことを話し、昨日もらった謎のbescheinigungの事を話し、
産まれて初めて自分のハンカチで鼻かんだあと、S氏と共にH氏の事務室へ通される。
後で手洗いするべきか、洗濯機に直接放り込んでしまうかちょっと悩む。


一通り話して、今日の課題は電話かけだ、となる。
支援団体に電話して私への金銭的支援のGOサインをもらうため、
そしてなぜ私がFiktionsbescheinigungをもらったか、もう一人の弁護士W氏に
直接聞くためだ。

さて、支援団体の電話番号表の上から下まで電話をするH氏だが、一向につながらない。



なぜなら、お昼休みだから。電話は鳴らされるがまま。電話の横にいたって関係なし。
メルケルがかけてこようとも関係なし。誰もとらない。



くそ支援団体め、と依頼人の前でうっかり口走る弁護士H氏。
金曜午後に働いてるのは警察か弁護士くらいだよね、とS氏とぶさつく。

今日弁護士事務所に来た意味があるのかないのかちょっと考え込んでいると、
「おなかすいたもうだめ。僕たちも何か食べよう。何食べたい、上海?ドイツ?」
とまくしたてられたので、ここぞとばかり上海料理に一票入れた。

おごってくれるらしい。
弁護士って依頼人をご飯につれてってくれるもんなの?いいの?らっきーありがとう。
S氏もほくほくと上着を着て、みんなして出発。
最初に「お財布にもう2ユーロしかないんです」と言ったのが効いたのか。
いや本当に2ユーロしかなかったんだよ。

道すがら、S氏が元刑事で、その後にH氏の元で助手をしているのだと聞いた。
性犯罪専門だったから、暴力等による被害者専門のH氏の所に来るのは理に適ってる。
それにしても刑事の後に弁護士助手として再就職って面白い。
そういえばS氏は50代半ばくらいに見える。でも刑事っぽい厳しい感じはなくて、
むしろ冗談の頻度がはげしいのが玉に瑕だと思った。
早口と方言のせいで聞き取れなくても、一人で自分のネタにウケているため
「え?何ですか?」なんて気の毒で聞き返せない。

上海料理というか中華料理ビュッフェで、酢豚だの野菜炒めだのココナツソースの
鶏肉だのもう うまうま食べた。烏龍茶までもつけてもらった。
もう本当に美味い。やめられない。中華料理ばんざい。最高。
ちなみにH氏は非常に大きなビール樽体型なので、食べる量は観ていてとてもすがすがしいものだった。
皆でアイスも平らげた。H氏は5玉かっぱらってきた。
「甘いものは弁護士に必要な食品なんだよ」と教えてくれる。
会計をしたところでGlueckskekseと梅酒が出てきた。
梅酒。わたしのうめしゅ・・・・。大好きなんだけども今回は代わりに涙を呑んだ。
アルコールは今はだめだからね。…ちょっと舐めたけど。



事務所に戻って、やっと援助団体からのGOサインが出て、援助を受けられることになった。
これも長くて5,6ヶ月らしいけども。ちなみにWeisser Ring という団体です。
何だかとても早いGoサインだったらしく、S氏の「脅したの?ww」に「必要なときは…ね」と
返したH氏がちょっとこわいと思った。やったのか。
次の依頼人も待ってるし、私となぜかS氏も共に退散。
帰り際に、「絶対大丈夫だからね、君はいい子だからね、何かあったら助けるからね」
と頭をよしよしされて、恥ずかしいけどすこし嬉しかった。

援助を受けることは根本的解決ではないんだけども、これは助けになった。
次に、子供がドイツに滞在できる権利を持っているかどうかを、外人権利専門のW氏に聞かないとだ。
元パートナーはドイツ人じゃないけどEU圏内の人だから、もしかしたら…という可能性があるため。
うん、もしかしたら彼の国に行った方がいいのかもねwまったくしゃべれないけどもww


週末は物事が何も進まないからきらーい。
でもがんばる。




丁度良く同居人の行く所が警視庁に近かったので、彼女の車に同乗させていただいた。
sparen....!!2ユーロは非常に大きい。ありがとう。


門で訪問届けを出して担当刑事待ち。
ガラスの扉に、握手禁止っぽいマーク(禁煙マークのたばこ部分が握手イラスト)
が張ってある。
この部署は握手禁止なのか変なの、感染症を防ぐためとかだろうかと思ったら、
その上に

「私たちは握手をしなくたって親切なんです☆」

と書いてあった。わざわざご親切にありがとう。でもまぎらわしいよ。


刑事さんに会った際に握手をするべきか必要ではないのか、と悶々と考え込んでいると
背中に竜の刺繍入り紫ストライプのシャツにGパン、ごついベルトのおにいさんが颯爽とあらわれた。



刑事さんらしい。



ドイツ人には珍しくにこにこしていて好感が持てたけれども、そもそも刑事と話すと、
普通の会話の中から何かを見出そうとされているようで、
つまり探られているようで、警戒してしまう。
そうそう握手はしたんだよ。


*


相変わらず小さな事務室で、PCの前に座った供述取り女性と刑事さんに対し、
既に申し立てしたことを繰り返さないといけないらしい。
しかも誘導尋問みたいにというのか、あたかも私の以前の答えを見て質問しているようだった。
レールに乗っけられてころころ転がされたようで、釈然としないぞ…。何がしたいのか。


で ディーラーの顔、写真からわかるかな!?クイズの始まり。
まず女性6人の顔写真を見せられる。分からない。
そもそもここに答えがあるのかすら分からん。
そして黒人男性6人の顔。
もう全部同じ顔にしか見えない(でもエディーマーフィーとかは分かるよ)。
ギブ。
みんな一癖ありそうな顔してた。みんな逮捕された人だったんだろうか。
それともこっそり警官も混ざってたんだろうかw

供述文をプリントアウトしたものに目を通して、一枚一枚サイン。
一番最後に「りりさんは私が提供したコーヒーを飲みながらの対応でした」
と注釈があった。
いちいちこまかいな…。
自白剤でも入ってたのか?飲み終わったカップから指紋採られてたりするのか?



終わってからわざわざ門まで送ってくださった。
…というか、刑事同伴じゃないとドアが開かないらしい。
どっかの窓から誰かが見ていて、関係者が通ると分かるとボタン操作で鍵を開けてくれる。
どこかで必ず誰かがみている…。



行きは良くない帰りもこわい。




けいさつは計り知れない。助けてくれるときの方が多いけれども、慣れないもんです。
疑いすぎだろうか(・ω・)


7.April.2011


仮のビザ、といったところだ。


おかしいなあ。弁護士W氏は「ドイツにおける外国人犯罪被害者への人道的措置」
(ほんとは裁判での発言が必要、という理由)に基づいた滞在許可をくれと申請したのに
大学生延長ビザ? え、いいの? 私もう学費ハラテナイヨ?

でもこれがちょいと面倒。

■3ヶ月分
 →裁判は だから9月だってばさ。ってことは更新して、さらに20EURO払えってことね…

■1年に90日か180半日以内の労働可
 →つまりアレかい、国からの補助はおりないよね働けるのだから。
  働けるのは嬉しいが、一年に90日ってあなた生きるには足りないよ


そして労働許可に関しては、申し込み用紙を仕事先においてきた。
書いてもらったら、外人局を通して労働局に送って、私の代わりに私の仕事ができる
失業者(確実にドイツ人の)がいないか調べられる。いた場合は・・・。



そんなもんいるに決まってるだろごまんと!!
でも奴らにはやる気がないんだ!!どうせ失業金出るから生きていけるしな!!
奴らにやる気があったら私の前に私のplatz取ってるだろーが!!
(…と言ってくれたのはドイツ人のお客。ちょっと乱暴だとは思うがありがとう)



ふふ、楽しみだなあ。(もういっそさわやかに)



弁護士Wさんやっと事務員捕まえてくれた。明日午後に外人局でやっとこスタンプがもらえる。
しかしながらなぜ20ユーロ私が支払わねばならぬのか。私被害者なんですが。
ドイツのためにドイツに残るんですが。ちょっとどうなの。
残金5ユーロになっちゃうじゃないか。

労働許可の件は、仕事先の社長にフォミュラー渡して書き込んでもらう形で申請できるそう。
なぜ私を雇う必要があるのか、といった内容。
これで外人局を納得させられなかったら失職。

…ドイツ向け飲食店で怪しげなドイツ語を喋る日本人を必ず雇わねばならぬ理由?

がんばってください女社長。個人的にとても気に入っているから(はあと)とか
書いてくれたらきっと許可下りないだろうけど愛してます。


W氏は、裁判という理由抜きでもドイツに滞在できる仕事を新しく見つけた方が良いという。
そのために語学の試験が必要なのであれば、そうできるようにうまくやっていきましょう。
裁判が長引けば長引くほど、考える時間や勉強の時間が増えるのでいいですね。と。
確かにそのとおり。
しかし裁判後のことまでこんなに気を遣っていただけるなんて考えられない。
よい弁護士さんだ。教授もやってるらしい。ドイツ捨てたもんじゃないな。(w
すさんだこころに優しさがしみる。


明日への活力が少しわいてきた。わきわきだぞー。


6.April.2011

初めて妊婦相談所へ。
もし産んだ場合にどのような援助が受けられるのか知りたくて行った。

私のしたいことは、子供を産んで、職業アカデミーに行くこと。
職業アカデミーとは、職場を探し出して仕事の見習いをしながら、同時に大学にも行けるというもの。
それに対しての返答はまっくら。

・産んで職業アカデミー?援助は出ません。
大体職業アカデミー行って子供どうするの?産んでどうするの?
・父親がドイツ以外の国籍?援助は出ません。

じゃあおろせってことですか、と食いかかると
それは言ってはいけないんです。と返る。
子供産んで勉強しつつ援助受けるというのは絶対に不可能です、とばっさり。


つまり、私が働くと国から援助が出る。
私が学ぼうとすると援助なし。
私求めすぎなのだろうか。贅沢すぎなのだろうか。
でもドイツ人だったら絶対なにかしらの援助がおりるはず。
外人に権利なし。


ここにいるなら学びたい。確かに仕事から学べることもあるけれども。
労働契約書は既にあるけれども、労働許可がまだおりないから(おりるかもわからない)働けない。 
この町だけかわからないけれど、外人はドイツ人よりも働いちゃいけないということらしい。
 
裁判までの特別滞在許可は絶対におりる。
(私が被害者兼目撃者なので。
裁判ではその口述がないと刑を与えられないらしい。)
そして最低限の生活費は支給される。
でもそれと労働許可がおりるかどうかは別物らしい。
私が働けるなら、ドイツ国民は私のために税金を払う必要がない。
よってその方が合理的だと思ったけれども、
失業者問題が大きく取り沙汰される昨今ではそうもいかないそう。

私には弁護士が二人、裁判での弁護士Hと、外人権利専門の弁護士Wがついている。
今、Wさんは外人局に一生懸命電話して、ひとまず私の特別滞在許可のために動いてくれている。
その後労働許可の申請をしてくれるそうだ。
しかしここはドイツ。


外人局の事務員、電話を取らない。
呼び出し音鳴ってるのに。
メッセージも残せない。


例え弁護士が先にFAXを送っていたとしても、お構いなし。
そして1週間経過。つまり私は1週間不法滞在者(・∀・)
いつ私は特別滞在許可のスタンプ押してもらえるんだ?
今警察に身分証明書の提示を求められたらちょっと面倒なことになりそうだ。

しかしながら明日また警視庁に行かなきゃならない。
なんだか私に写真を見せてくれるそうだ。
多分麻薬取引の売人がどれか選べとか言われるんだと思う。
(私はやってないよ。私の元パートナーの関係だよ。)
でも後姿とかしか見てないから、特定できるかは疑問。


はなしそれた。

妊娠の話に戻る。

そもそももうお金が底をつきかけているので、弁護士Hに、以前も援助を受けたことのある被害者援助団体から
また助けてもらえないか話した。
「おかねないの?もう1ヶ月前にあげたよね?難しいなあ。
親から送ってもらうべきなんだよ普通は」
いやあなたそれができたら私電話してませんから。
というか1ヶ月前の3万円はもう家賃で消えたよ。
親に送ってもらうのが一番面倒でないと頭では分かりつつも、絶対に金輪際したくない。

その後、彼に薦められた、カトリック教会の相談所に電話をかけてみた。
特別な援助があるかもしれないらしいので。


「もう妊婦相談所に行ったんでしょ?同じことだから来る必要ないですさようなら」


おわた。
ちょっと人情期待した自分があほだった。ここはドイツ。 


どうしようかな。ひとまず祈るしかないのか。
お腹のまめつぶにかなしさが伝わったかも知れない。
申し訳ないのう。




どうもこんにちは。りりとお呼び下さい。

よりによって4月1日に妊娠9週目だと分かり、 産むか否か迷っているわたし。

海外生活約3年目、いまや元パートナー(つまり子供の父親)は裁判待ちで刑務所、
私の労働許可はなかなかおりず、金もない。

婦人科ではもう胎児の確認ができた。
12mmだって。でももう心臓あるんだって。

ここの町には話せる日本人がいないので、
ちょっとつぶやきつづけようと思う。

*

あらすじ。(折に触れて時々更新しています)

*更新 13.02.2017*

2016年の9月に、2年ほどお付き合いしていた人と入籍。
2017年の1月に修士課程を終えました。7月にもう一人家族が増える予定。
未だにドイツに住んでます。

カテゴリーは未婚シングルマザーに入っているのですが、今は違います。
とはいえ、過去の記事がそれに相当するので、そのままにしてあります。

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元パートナー=赤ん坊の父とは、学生時代に出会う。
殴られたので日本に帰国したものの謝られたので、彼と引き続きドイツで暮らすべく、ドイツに来たりり。
そしたら彼の薬物中毒が悪化してるわ、タコ殴りにされるわ、とされたので通報、告訴。
通報1ヶ月後に妊娠が分かり、迷った末、赤に会うことを決める。
(家族には私の居場所、状況等は一切知らせていない。)
赤ん坊の父には約3年の実刑判決+約2年の執行猶予との判決が下され、ただ今 檻の向こう。
2014年に出てくるらしいので、それまでに空手でも習おうかと思っている。

裁判を終え、2011年11月にかわいい息子を出産をしたところで、今度は認知のための裁判。
そして、息子が認知された時点で私に職がなければ国外追放なので、泡を食って職探し中。

毎週新しい人生の課題があるが、何とかこなしている。

毎日何かしらを吸収しつつ、いつでもきょろきょろ+寄り道しながら生きております(`・ω・´)
息子と二人きり、弁護士と役所・シングルマザー支援団体にお世話になりつつのサバイバルな毎日です。