9.April.2011


2月頭を最後に生理がないことは気付いてたけれども、それはストレスのせいだと思っていた。
殴られるわ、警察行くわ、家探さなかんわ、引越しせなかんわ、
金はないわでややこしい3月だったので。
そういえば激しく胸も張っていたので、そろそろ生理が来るな、ナプキン十分にあったかな、とも。
 

で、まったり落ち着いた4月1日、エイプリルフール。引越しの荷物を整理してたら、
偶然妊娠検査薬を発見。一応安心のためにやっておこうと試してみた。
すると
先に表示されるべき検査終了サインの前に、妊娠陽性サインが出た。
それはもうくっきりと。


これがどういうことなのか一瞬理解できず、フリーズ。
説明書と棒を見比べて、なにかの間違いではないか確かめたけれども、陽性。


それから急いで保険会社行って仮の保険証出してもらって、Frauenarztへ。
予約してないと見てもらえないのが普通だけど、父親は逮捕されて云々と
半泣き状態で説明して、無理やり見てもらえることになる。


診察で、膣に何やら超音波の棒を突っ込まれると、モニターに何かが映る。

maus8W4T


あわわわわ いるいる なにか入ってるよ


次に膣に指入れられ、下腹をがすっと押され、妊娠してますよ、といわれた。

その時点では全く産む気はなかったので、おろしますおろしますと連呼。
Schwangerschaftskonfliktberatungに行って証明書をもらう義務があるそうだ。
妊娠相談所?とでもいえばよいか。

*

んで採血。
血液型検査、性病があるか、風疹の予防接種したか(?)調べるためだそう。

助手のおねえちゃん、もう注射器の握り方から危うかったので嫌な予感。

  ぷす しゅこしゅこしゅこ
血が出ない。

んー、とか言いながら新しい注射針を出してきてもう一度
  ぷす しゅこしゅこしゅこ
刺した状態で血管を探すのはやめていたいの
針の外からたらたら血が流れ出す。

やっと諦めてくれたおねえちゃん、医師を呼びます、と処置室を立ち去る。


20分ほど放置され、やっと医師登場。
肘の裏がだめだと思ったらしく、今度は手の甲に挑戦。
  ぷす しゅこしゅこしゅこ
ごくゆっくり容器の中に血が溜まりだす。
安心したら、血が足りないわ、と他の腕を取られる。

他の腕にまた刺され、心臓より下の状態で採血したら今度はうまくいった。

見習いのおねえちゃん、お願いだからもっとよく練習してください。
腕の内出血が酷いです。

生の肉と魚、たばこ・お酒、カフェインの摂取はなるべく控えて、といわれた。
ランプステーキをミディアムレアで食ってやりたいと思っていた矢先に、とても傷ついた。
控えて、だから禁止じゃないのよね。でも指摘されちゃうとびびっちゃう。

*

翌日からがおかしかった。昨日酒飲んでないのに、二日酔いみたいにだるい。
普段ほぼ全然食べない甘いものばかりを買い漁り、食らう。牛乳中毒になる。
しょっぱいものが食べれない。そして眠い。これが噂のつわりというやつか。
吐き気がないのが救いだ。
妊娠していると分かったとたんにこの症状。非常に単純な身体でよろしい。
でもこの状態で家事買い物はちょっときつい。

今思えば、9週まで私毎日のようにビール4・5本飲むわ煙草は20本吸うわ
毎日チキンナゲット食うわ(?)でめちゃくちゃ。
不思議なことに3月半ば辺りから何となくビールが美味くなくなってきた…ので
シャンパン飲んでた。
しかも腹の子の父親は麻薬中毒だわ、酒も良く飲むわでもうこども大丈夫なのか心配だ。

さてはて。
こんなこと書いてたら今度はマック食べたくなってきた。
でもこれから同居人のお母さんがRoulade(肉ロールみたいな)を作って
持ってきてくれるらしいので、牛乳飲んで空腹をごまかし、自宅待機中。
4つしかないってことなので、ここは絶対にその場に居合わせないと(`・ω・´)9



8.April.2011


仕事場の社長と秘書に、顔を出しに行った。
当初のにこやか歓迎ムードも、妊娠証明書を見せたところで一変。
早産の危険性が…やら大きなお腹の従業員を客が見たら…とか流れた後まとめ


「産むかおろすかもう一度考えて、でも妊婦は客対応に出せない(雇う意味がない)から
 それは念頭に置いておいてね」


つまり子供か仕事か選べというわけです。
働きたいなら子供をおろしてくださいと暗に言っているわけです。
この仕事が子供をおろすほどの価値があるか否か。
否。
でも働かないと子供養えない。
でも子供産むと働かせてもらえない。



呆然としつつ帰宅。しんじゃったほうがいいかとふと思う。


*

お昼頃、弁護士H氏の待合室に、泣きたいのを一生懸命こらえつつ座る私。
一人がまん大会をしていると、H氏の助手S氏があらわれ、私が元気か調子はどうかと尋ねてきた。
反射的に げんき・・・と言いかけたところで堤防決壊。
午前中に起こったことを話し、昨日もらった謎のbescheinigungの事を話し、
産まれて初めて自分のハンカチで鼻かんだあと、S氏と共にH氏の事務室へ通される。
後で手洗いするべきか、洗濯機に直接放り込んでしまうかちょっと悩む。


一通り話して、今日の課題は電話かけだ、となる。
支援団体に電話して私への金銭的支援のGOサインをもらうため、
そしてなぜ私がFiktionsbescheinigungをもらったか、もう一人の弁護士W氏に
直接聞くためだ。

さて、支援団体の電話番号表の上から下まで電話をするH氏だが、一向につながらない。



なぜなら、お昼休みだから。電話は鳴らされるがまま。電話の横にいたって関係なし。
メルケルがかけてこようとも関係なし。誰もとらない。



くそ支援団体め、と依頼人の前でうっかり口走る弁護士H氏。
金曜午後に働いてるのは警察か弁護士くらいだよね、とS氏とぶさつく。

今日弁護士事務所に来た意味があるのかないのかちょっと考え込んでいると、
「おなかすいたもうだめ。僕たちも何か食べよう。何食べたい、上海?ドイツ?」
とまくしたてられたので、ここぞとばかり上海料理に一票入れた。

おごってくれるらしい。
弁護士って依頼人をご飯につれてってくれるもんなの?いいの?らっきーありがとう。
S氏もほくほくと上着を着て、みんなして出発。
最初に「お財布にもう2ユーロしかないんです」と言ったのが効いたのか。
いや本当に2ユーロしかなかったんだよ。

道すがら、S氏が元刑事で、その後にH氏の元で助手をしているのだと聞いた。
性犯罪専門だったから、暴力等による被害者専門のH氏の所に来るのは理に適ってる。
それにしても刑事の後に弁護士助手として再就職って面白い。
そういえばS氏は50代半ばくらいに見える。でも刑事っぽい厳しい感じはなくて、
むしろ冗談の頻度がはげしいのが玉に瑕だと思った。
早口と方言のせいで聞き取れなくても、一人で自分のネタにウケているため
「え?何ですか?」なんて気の毒で聞き返せない。

上海料理というか中華料理ビュッフェで、酢豚だの野菜炒めだのココナツソースの
鶏肉だのもう うまうま食べた。烏龍茶までもつけてもらった。
もう本当に美味い。やめられない。中華料理ばんざい。最高。
ちなみにH氏は非常に大きなビール樽体型なので、食べる量は観ていてとてもすがすがしいものだった。
皆でアイスも平らげた。H氏は5玉かっぱらってきた。
「甘いものは弁護士に必要な食品なんだよ」と教えてくれる。
会計をしたところでGlueckskekseと梅酒が出てきた。
梅酒。わたしのうめしゅ・・・・。大好きなんだけども今回は代わりに涙を呑んだ。
アルコールは今はだめだからね。…ちょっと舐めたけど。



事務所に戻って、やっと援助団体からのGOサインが出て、援助を受けられることになった。
これも長くて5,6ヶ月らしいけども。ちなみにWeisser Ring という団体です。
何だかとても早いGoサインだったらしく、S氏の「脅したの?ww」に「必要なときは…ね」と
返したH氏がちょっとこわいと思った。やったのか。
次の依頼人も待ってるし、私となぜかS氏も共に退散。
帰り際に、「絶対大丈夫だからね、君はいい子だからね、何かあったら助けるからね」
と頭をよしよしされて、恥ずかしいけどすこし嬉しかった。

援助を受けることは根本的解決ではないんだけども、これは助けになった。
次に、子供がドイツに滞在できる権利を持っているかどうかを、外人権利専門のW氏に聞かないとだ。
元パートナーはドイツ人じゃないけどEU圏内の人だから、もしかしたら…という可能性があるため。
うん、もしかしたら彼の国に行った方がいいのかもねwまったくしゃべれないけどもww


週末は物事が何も進まないからきらーい。
でもがんばる。




丁度良く同居人の行く所が警視庁に近かったので、彼女の車に同乗させていただいた。
sparen....!!2ユーロは非常に大きい。ありがとう。


門で訪問届けを出して担当刑事待ち。
ガラスの扉に、握手禁止っぽいマーク(禁煙マークのたばこ部分が握手イラスト)
が張ってある。
この部署は握手禁止なのか変なの、感染症を防ぐためとかだろうかと思ったら、
その上に

「私たちは握手をしなくたって親切なんです☆」

と書いてあった。わざわざご親切にありがとう。でもまぎらわしいよ。


刑事さんに会った際に握手をするべきか必要ではないのか、と悶々と考え込んでいると
背中に竜の刺繍入り紫ストライプのシャツにGパン、ごついベルトのおにいさんが颯爽とあらわれた。



刑事さんらしい。



ドイツ人には珍しくにこにこしていて好感が持てたけれども、そもそも刑事と話すと、
普通の会話の中から何かを見出そうとされているようで、
つまり探られているようで、警戒してしまう。
そうそう握手はしたんだよ。


*


相変わらず小さな事務室で、PCの前に座った供述取り女性と刑事さんに対し、
既に申し立てしたことを繰り返さないといけないらしい。
しかも誘導尋問みたいにというのか、あたかも私の以前の答えを見て質問しているようだった。
レールに乗っけられてころころ転がされたようで、釈然としないぞ…。何がしたいのか。


で ディーラーの顔、写真からわかるかな!?クイズの始まり。
まず女性6人の顔写真を見せられる。分からない。
そもそもここに答えがあるのかすら分からん。
そして黒人男性6人の顔。
もう全部同じ顔にしか見えない(でもエディーマーフィーとかは分かるよ)。
ギブ。
みんな一癖ありそうな顔してた。みんな逮捕された人だったんだろうか。
それともこっそり警官も混ざってたんだろうかw

供述文をプリントアウトしたものに目を通して、一枚一枚サイン。
一番最後に「りりさんは私が提供したコーヒーを飲みながらの対応でした」
と注釈があった。
いちいちこまかいな…。
自白剤でも入ってたのか?飲み終わったカップから指紋採られてたりするのか?



終わってからわざわざ門まで送ってくださった。
…というか、刑事同伴じゃないとドアが開かないらしい。
どっかの窓から誰かが見ていて、関係者が通ると分かるとボタン操作で鍵を開けてくれる。
どこかで必ず誰かがみている…。



行きは良くない帰りもこわい。




けいさつは計り知れない。助けてくれるときの方が多いけれども、慣れないもんです。
疑いすぎだろうか(・ω・)


7.April.2011


仮のビザ、といったところだ。


おかしいなあ。弁護士W氏は「ドイツにおける外国人犯罪被害者への人道的措置」
(ほんとは裁判での発言が必要、という理由)に基づいた滞在許可をくれと申請したのに
大学生延長ビザ? え、いいの? 私もう学費ハラテナイヨ?

でもこれがちょいと面倒。

■3ヶ月分
 →裁判は だから9月だってばさ。ってことは更新して、さらに20EURO払えってことね…

■1年に90日か180半日以内の労働可
 →つまりアレかい、国からの補助はおりないよね働けるのだから。
  働けるのは嬉しいが、一年に90日ってあなた生きるには足りないよ


そして労働許可に関しては、申し込み用紙を仕事先においてきた。
書いてもらったら、外人局を通して労働局に送って、私の代わりに私の仕事ができる
失業者(確実にドイツ人の)がいないか調べられる。いた場合は・・・。



そんなもんいるに決まってるだろごまんと!!
でも奴らにはやる気がないんだ!!どうせ失業金出るから生きていけるしな!!
奴らにやる気があったら私の前に私のplatz取ってるだろーが!!
(…と言ってくれたのはドイツ人のお客。ちょっと乱暴だとは思うがありがとう)



ふふ、楽しみだなあ。(もういっそさわやかに)



弁護士Wさんやっと事務員捕まえてくれた。明日午後に外人局でやっとこスタンプがもらえる。
しかしながらなぜ20ユーロ私が支払わねばならぬのか。私被害者なんですが。
ドイツのためにドイツに残るんですが。ちょっとどうなの。
残金5ユーロになっちゃうじゃないか。

労働許可の件は、仕事先の社長にフォミュラー渡して書き込んでもらう形で申請できるそう。
なぜ私を雇う必要があるのか、といった内容。
これで外人局を納得させられなかったら失職。

…ドイツ向け飲食店で怪しげなドイツ語を喋る日本人を必ず雇わねばならぬ理由?

がんばってください女社長。個人的にとても気に入っているから(はあと)とか
書いてくれたらきっと許可下りないだろうけど愛してます。


W氏は、裁判という理由抜きでもドイツに滞在できる仕事を新しく見つけた方が良いという。
そのために語学の試験が必要なのであれば、そうできるようにうまくやっていきましょう。
裁判が長引けば長引くほど、考える時間や勉強の時間が増えるのでいいですね。と。
確かにそのとおり。
しかし裁判後のことまでこんなに気を遣っていただけるなんて考えられない。
よい弁護士さんだ。教授もやってるらしい。ドイツ捨てたもんじゃないな。(w
すさんだこころに優しさがしみる。


明日への活力が少しわいてきた。わきわきだぞー。


6.April.2011

初めて妊婦相談所へ。
もし産んだ場合にどのような援助が受けられるのか知りたくて行った。

私のしたいことは、子供を産んで、職業アカデミーに行くこと。
職業アカデミーとは、職場を探し出して仕事の見習いをしながら、同時に大学にも行けるというもの。
それに対しての返答はまっくら。

・産んで職業アカデミー?援助は出ません。
大体職業アカデミー行って子供どうするの?産んでどうするの?
・父親がドイツ以外の国籍?援助は出ません。

じゃあおろせってことですか、と食いかかると
それは言ってはいけないんです。と返る。
子供産んで勉強しつつ援助受けるというのは絶対に不可能です、とばっさり。


つまり、私が働くと国から援助が出る。
私が学ぼうとすると援助なし。
私求めすぎなのだろうか。贅沢すぎなのだろうか。
でもドイツ人だったら絶対なにかしらの援助がおりるはず。
外人に権利なし。


ここにいるなら学びたい。確かに仕事から学べることもあるけれども。
労働契約書は既にあるけれども、労働許可がまだおりないから(おりるかもわからない)働けない。 
この町だけかわからないけれど、外人はドイツ人よりも働いちゃいけないということらしい。
 
裁判までの特別滞在許可は絶対におりる。
(私が被害者兼目撃者なので。
裁判ではその口述がないと刑を与えられないらしい。)
そして最低限の生活費は支給される。
でもそれと労働許可がおりるかどうかは別物らしい。
私が働けるなら、ドイツ国民は私のために税金を払う必要がない。
よってその方が合理的だと思ったけれども、
失業者問題が大きく取り沙汰される昨今ではそうもいかないそう。

私には弁護士が二人、裁判での弁護士Hと、外人権利専門の弁護士Wがついている。
今、Wさんは外人局に一生懸命電話して、ひとまず私の特別滞在許可のために動いてくれている。
その後労働許可の申請をしてくれるそうだ。
しかしここはドイツ。


外人局の事務員、電話を取らない。
呼び出し音鳴ってるのに。
メッセージも残せない。


例え弁護士が先にFAXを送っていたとしても、お構いなし。
そして1週間経過。つまり私は1週間不法滞在者(・∀・)
いつ私は特別滞在許可のスタンプ押してもらえるんだ?
今警察に身分証明書の提示を求められたらちょっと面倒なことになりそうだ。

しかしながら明日また警視庁に行かなきゃならない。
なんだか私に写真を見せてくれるそうだ。
多分麻薬取引の売人がどれか選べとか言われるんだと思う。
(私はやってないよ。私の元パートナーの関係だよ。)
でも後姿とかしか見てないから、特定できるかは疑問。


はなしそれた。

妊娠の話に戻る。

そもそももうお金が底をつきかけているので、弁護士Hに、以前も援助を受けたことのある被害者援助団体から
また助けてもらえないか話した。
「おかねないの?もう1ヶ月前にあげたよね?難しいなあ。
親から送ってもらうべきなんだよ普通は」
いやあなたそれができたら私電話してませんから。
というか1ヶ月前の3万円はもう家賃で消えたよ。
親に送ってもらうのが一番面倒でないと頭では分かりつつも、絶対に金輪際したくない。

その後、彼に薦められた、カトリック教会の相談所に電話をかけてみた。
特別な援助があるかもしれないらしいので。


「もう妊婦相談所に行ったんでしょ?同じことだから来る必要ないですさようなら」


おわた。
ちょっと人情期待した自分があほだった。ここはドイツ。 


どうしようかな。ひとまず祈るしかないのか。
お腹のまめつぶにかなしさが伝わったかも知れない。
申し訳ないのう。